ファイナンシャル・リテラシーって何?
自分のお金を扱う能力
ファイナンシャル・リテラシーなんて言葉、聞いたことない人が多いですよね。「自らのお金をどのよう
に扱うかといったことについてのリテラシー」#1、平たく言えば、自分のお金を扱う能力のようなものです。
ファイナシャルは日本語で金融ですが、リテラシーというのは聞き慣れない人もいるかもしれません。リテラシーはもともと、「読み書きの能力」のことです。そこから発展して、理解、解釈、分析、活用ができる能力という意味で用いられるようになっています。つまり、 金融について理解、解釈、分析、活用できる能力ということになりますね。
幅広いお金に関する幅広い能力?
リテラシーという聞き慣れない言葉は、実はすごくたくさんのものを含んでいます。意識、知識、技術、態度、行動の総体なんて言われます#2。
また、金融というと、何を思い浮かべますか?実はこれも、すごく多くのものを含んでいます。貨幣、クレジットカード、ローン、株式、債券、投資信託、貯蓄、投資、保険、不動産、税金など#3。
つまり、お金を使ったり増やしたり借りたりする幅広い行動、それらと関わる知識や技術、さらにどんな意識を持っているかまで、このファイナンシャル・リテラシーには含まれることになります。
お金について、浅く、広く、ときどき深く。
人が生きていくときにお金と関わる可能性は100%です。でもそのお金について、多くのことは知らないもの。だって学校では習わないから。
でも、多くのことを知っている必要はないのかもしれません。お金から少しだけ自由になって、少しだけ人生が豊かに感じられる。そのちょっぴり自由で豊かな人生に必要なだけ、必要なタイミングで、手に入れれば良いものだと思います。
少しでも、そのお手伝いができれば。
参考
#1 神谷 哲司 (2017) ファイナンシャル・リテラシー尺度開発の現状と課題. 心理学研究, 87(6), 651-668.
#2 Atkinson, A., & Messy, F. (2012) Measuring financial literacy: Results of the OECD / International Network on Financial Education (INFE) pilot study. OECD Working Papers on Finance, Insurance and Private Pensions, 15.
#3 Huston, S. J. (2010) Measuring financial literacy. Journal of Consumer Affairs, 44, 296-316.